一話完結・犯罪捜査系の海外ドラマといえば、もうこれ!FBI長官直属で全米をジェット機で飛び回って活躍するBAUが大活躍。
エピソードが現実にあった事件に基づいていたり、少しシリアスな空気ですが、それぞれのキャラクターの魅力で暗いドラマにはなっていません。
モーガンとペネロピの名コンビが繰り広げる軽快な会話は見もの。そんな犯罪捜査系ドラマの金字塔「クリミナル・マインド」を解説します。
どんなドラマ?
視聴前に知っておきたい注意点
ドラマ内で度々メンバーが言っている“BAU”とはBehavioral Analysis Unit の略で行動分析課を表す英語のを略したものです。
基本情報
【一話完結・犯罪捜査・プロファイリング・完結】
本国放送開始:2005年
シーズン数:16(完結)
舞台:アメリカ合衆国
殺人現場の視覚的描写:強め
感情表現が強めの演出・大人が視聴することを前提とした演出:ごく稀
FBIの行動分析課。
犯人をプロファイルして行動を読み、事件を解決する。
ドラマではFBI長官の直轄の組織となっていますが、実際のBAUの組織規模はもう少し小さいようです。
見どころ解説
チームの結束
捜査チーム内でのメンバー関係性は、いわゆる「ファミリー」というより、スポーツチームのような結束感を感じさせます。
揺るぎない信頼を土台にしながらも、過剰に感情で支え合うのではなく、必要な場面で任せ、任される関係。
仲の良さを協調する集団ではなく、成熟したエキスパートが集まったプロフェッショナルなチームである点が、このドラマの大きな魅力です。
プロファイル豆知識
行動分析によって犯罪心理を読み取り、捜査に役立てるのがこのチームの特徴で、意外にも日常に応用できる豆知識が多く登場します。
例えば、人が嘘をつくときの視線や仕草など、よく知られたポイントから、思わず「なるほど」と感じる観察眼まで、その要素は各エピソードに自然に散りばめられています。
物語を追いながら、プロファイリングの視点そのものを楽しめる点も、「クリミナル・マインド」ならではの見どころです。
ペネロピとモーガンの関係性
もう一つの見どころは、ペネロピとモーガンの独特な関係性です。
2人のやり取りは軽快でユーモアに富んでおり、時に大胆な言葉遊びを交えながらも、あくまで信頼関係に裏打ちされたものとして描かれています。
そこにあるのは恋愛感情ではなく、長い時間をかけて築かれた安心感を相互理解。互いの境界線を正しく理解しているからこそ成立すつ、大人ならではの距離感です。
緊張感のある物語の中で、2人の存在は作品に程よい緩急と温度を与えており、「クリミナル・マインド」を語るうえて欠かせない魅力の一つとなっています。
主要キャスト・キャラ解説
アーロン・ホッチナー / トーマス・ギブソン
ギデオンがBAUを去ってから、リーダーとしてチームを率いるホッチナー。
口角が微妙に上がるくらいの微スマイルはたまーにありますが、歯を見せてワハハッと笑ったことはない、そのくらい寡黙で生真面目な人。でも、高圧的な上司ではない。部下を信頼し、何かあればしっかり気遣いケアする。
デヴィッド・ロッシ / ジョー・マンテーニャ
ギデオンと共にBAUを立ち上げた伝説の人。犯罪心理に関する本の出版や講演活動もしており、作家としても有名。
ギデオンが去った後、BAUに復帰。最初は時代の変化に戸惑ったものの、チームのまとめ役としてみんなの頼れる相談役となる。
デレク・モーガン / シェマー・ムーア
ペネロピと名コンビ。チームの頼れるお兄さん的存在。
トレードマークは鍛え上げた筋肉美が際立つTシャツ姿。
ですが初期シーズンはなんと、意外にもスーツ姿です。「S.W.A.T.」でシェマー・ムーアを知った方にはとてもレアな姿かと思いますので、しっかりファーストシーズンから見ることをおすすめします。
ペネロープ・ガルシア / カーステン・ヴァングスネス
元凄腕ハッカー。しかし、そんな活動をしていて遂に捕まったのがペネロピの転機となります。服役か政府に協力して技術を提供するかの選択を迫られ、テクニカルアナリストとしてFBIに入ることに。
様々な機材を揃えた自分のコンピュータ室で、捜査に必要なあらゆる情報を現場に提供する。
奇抜なファッションを楽しむピュアで繊細な女性。「NCIS~ネイビー犯罪捜査班」のアビーと通じるものがある。
Dr.スペンサー・リード / マシュー・グレイ・ギュブラー
IQ187もあるうえに映像記憶能力を持ち、飛び級でカリフォルニア工科大学を10代で卒業。
内気で繊細。JJのことを姉のように、慕っている。
数学、化学、工学の博士号を持ち、誇りを持っているので、「Mr.」と呼ばれると「Dr.」だと毎回のごとく相手に訂正させる。
ジェニファー・ジャロウ / A・J・クック
BAUの広報担当。(のちにプロファイラーに)
情報公開やマスコミへの対応全般を担当して、どの事件を扱うかもJJが決めている。
スペンサーのお姉さん的存在。
学生時代はサッカー部の副キャプテンとしいて活躍した活発なタイプ。
エミリー・プレンティス / パジェット・ブリュースター
母親が元大使館大使で、世界各地で幼少期を過ごした。なのでフランス語やアラビア語などを話すマルチリンガル。
母親が大物なのに全くひけらかさないのは、自分自身が努力してやってきた自負と自信があるから。
総評
「クリミナル・マインド」は、各エピソードの冒頭やラストに添えられる言葉(クォート)も印象的な作品です。
物語の始まりでは、その言葉がどのように事件と重なっていくのかを考えさせられ、ラストでは、物語全体をどう受け止めるかという余韻を残します。
基本のトーンはシリアスですが、重くなりすぎないよう、ペネロピをはじめとしたチームメンバー同士の軽やかなやり取りが、巧みにバランスを取っています。
派手さやポップさを前面に出したドラマではなく、かといって感情を強く揺さぶるヒューマンドラマ一辺倒でもない。
落ち着いた視点で物語を味わいたいときに、ちょうどいい距離感で楽しめる、大人向けのクライムドラマです。


