スカッとするドラマが観たい、そんな気分のあなたにおすすめしたい海外ドラマ「マトロック」。
鋭い推理と洞察力で真実を暴き、法廷でイッキに形勢逆転に持ち込むマティ・マトロックが主人公。
75歳にして現役復帰したマティ・マトロックの活躍を描く「マトロック」について解説します。
ひとりコメント欄案内
シーズン1→「マトロック」:シーズン1 各エピソードレビューまとめ
どんなドラマ?

最後に明かされる
マティが仕込んだ伏線の回収が毎回楽しい
【リーガルドラマ・一話完結要素あり】
本国放送開始:2024年
公開シーズン数:2(シーズン2については、2026/2/2現在、日本では視聴できないようです)
感情表現が強めの演出・大人が視聴することを前提とした演出:ほとんどなし
どんなドラマ?
弁護士のマデリン“マティ”・マトロックは現在75歳。夫は多額の借金を残して他界、そのうえ、ひとり娘を交通事故で亡くし、忘れ形見である12歳の孫息子と二人暮らし。
そんなマティは大手法律事務所ジェイコブソン・ムーア社に単身乗り込み、巧みな戦術で採用を勝ち取る。
夫が残した借金と孫の養育費を稼ぐために金儲けできる案件を担当するため、だそう。
しかし、それは本当の目的を隠すための嘘だった。
彼女の本当の名前はマデリン・キングストン。夫は浮気者でもギャンブラーでもない、元美術史教授で存命。マティは弁護士として成功しており、お金欲しさの再就職ではなかった。
本当は娘エリーの敵を討つため。エリーは交通事故ではなく、オピオイド(強い鎮痛剤で大量摂取により昏睡や呼吸抑制の危険がある)の依存症になり命を落としていた。
オピオイドの危険性を示す資料を隠蔽し、使用規制を遅らせた人物が法律事務所にいるところまで突き止めたマティ。その張本人を捜し出し、罪を認めさせたい!その強い思いから、優雅な引退生活を捨てて製薬会社の法律顧問である事務所に潜入を決意したのだった。
マティは75歳という年齢を逆手にとり、不器用で時代についていけない、無害な老人を演じて人々の懐に入り真相を探っていく。
見どころ解説

裁判は一話完結
一話ごとに裁判を通してマティの活躍を描きます。
オピオイド規制の遅れとなった資料隠蔽の真相を暴くのが大きなテーマですが、日々の様子としてマティが配属されたオリンピアチームが請け負う裁判でのマティの活躍が見もの!
その裁判の様子は一話完結として十分楽しめる内容です。
マティの“無害なおばーちゃん作戦”。
個人的に、大好きな展開です。無害な老人だと思って油断していたら、実はすごい人だった、という、「水戸黄門」のようなスカッとする展開。
法律事務所のみんなは、孫と二人暮らしの貧しい老人だと思っているのですが、実は自宅は大豪邸で専属運転手付きの生活。
マティと自分とで、秘密の共有をしているようでワクワクします。
孫・アルフィと夫・エドウィンとの家族愛
孫のアルフィは12歳ながらも、Z世代ならではの得意分野を活かして主にネット分野やPCの操作などでマティを支えまる。全ては母親のため、そして母を思う祖父母のため。
そして夫エドウィンとマティの夫婦愛は観ていて心が温まります。
エドウィンは全力でマティを応援し、傷ついたらしっかり抱きしめ、慰めるのです。
しかし、孫の教育に関してはしっかり意見しケンカをすることも。どちらも真剣に孫を思っている証でしょう。
みんががそれぞれを真剣に、思い合う家族の姿に癒されます。
主要キャスト紹介・キャラ解説
マデリン・キングストン / キャシー・ベイツ
亡夫が浮気者でギャンブラーの借金苦、12歳の反抗期真っ最中の孫と二人暮らし、という設定ではあるものの、その上品さは隠しきれていない。そして能ある鷹は爪を隠すノーブルな戦術は毎回見物。
そして、若者から新しい視点を教わる姿勢があるところがまた人格に品がある!
こんな素敵な70代になりたいと思わせてくれる。
エドウィン・キングストン / サム・アンダーソン
マデリンの夫。家族への想いに溢れた温かみのある紳士。
アルフィ・キングストン / アーロン・ハリス
マデリンとエドウィンの孫息子。
マデリンの潜入をIT系でサポート。祖父母思いで天真爛漫、ほっこり担当。
ミセス・ヴェルビン(ミセスB) / パトリシア・ベルチャー
ジェイコブソン・ムーア社の管理マネージャー。何をするにも彼女の承認が必要。絶対に敵にはしたくない人。
因みにミセスB。みなさんすぐにお気づきかと思いますが、海外ドラマ「SUITS」のルイス専属秘書、グレッチェンです。
オリンピア・ローレンス / スカイ・P・マーシャル
ジェイコブソン・ムーア社のジュニアパートナー。
離婚を進めている夫ジュリアンの父はジェイコブソン・ムーア社のマネージング・パートナー(経営陣のひとり)のハワード。
サラ・フランクリン / リーア・ルイス
野心家の弁護士一年生。どうにかオリンピアに気に入られて出世しようと躍起になっている。
マティにも競争心を隠さないが、意地悪なわけではない。
ビリー・マルティネス / デヴィッド・デル・リオ
サラと同じく弁護士一年生。サラほど野心家ではなく、マティに対しても最初から思いやりを持って接する心優しい青年。
総評
75歳で現役復帰したベテラン弁護士。相手を油断させるために“無害な老人”を演じるのですが、年の功を全面的に擁護するドラマではありません。
裁判では現代の問題を上手く取り上げています。
誤認逮捕による冤罪、食品の異物混入、セクハラ訴訟など。
その中で、やはり75歳のマティと20代、30代のチームのみんなとは見解が違うこともしばしば。
しかし、マティは意固地にはなりません。
“時代が違う”ということで済ませずに、いけないことだった、間違った意識だった、そう気付けなかったんだ、と昔のことではなく、今ある問題を素直に認める強さを、マティは持っているのです。
だからといって、へり下って若者やその文化にただ併合するのではなく、自分を進化させているところがマティの更なる強み。
シリアスではなく、全体的にアットホームで前向きで、クスっと笑える楽しいドラマです。


